姿勢を良くする3つのポイント!-筋肉の働きから解説-

姿勢を良くする

普段、首が前に出たり、猫背になったりしていませんか?姿勢が悪いと、スタイルが悪く見えるだけでなく、肩こりや腰痛、頭痛など、からだの不調を引き起こしてしまうこともあります。

悪い姿勢になっているときは、筋肉があまり使われていません。姿勢を改善するには、筋力が重要です。筋肉の働きから、「姿勢が良くする3つのポイント」をご紹介します。日常生活の中で、少し意識して立つだけで、健康づくりに役立ちます。

日常生活と姿勢

姿勢は、加齢による筋力の低下だけでなく、日常生活でよくする動作の影響も受けます。次の項目は、すべて姿勢に関係するものです。当てはまるものはありませんか?

  • 家事や仕事で前かがみ姿勢の時間が長い
  • パソコン・スマホを見るとき頭が前に出る
  • バッグはいつも同じ腕で持つ
  • いつも決まった方で咬む
  • よく脚を組む
  • どちらかに体重をかけて立つ  など

姿勢が悪くなると…

日ごろ感じている体の不調は、もしかしたら悪い姿勢が原因なのかもしれません。

姿勢が悪いと老けてみえるという見た目の問題だけならいいのですが、健康上にもさまざまなトラブルが生じます。良い姿勢を維持する筋力が弱くなると、前かがみになり、腰がそって、お腹が突き出た姿勢になります。

前かがみ

いつも前かがみ姿勢が続くと、つま先が上がらず転倒しやすくなります。また、首・肩・腰への負担が大きくなります。

猫背

猫背で内臓が圧迫されると、消化不良・便秘を引き起こすことがあります。肺が圧迫されると、呼吸が浅くなり、酸素を吸い込む量が減ります。全身への酸素供給が少なくなるので、体を動かすとすぐに疲れるようになります。

その他

神経の圧迫により、痛みや不快感を生じやすくなります。全身への血液循環が悪くなる、頭痛・肩こり・腰痛・冷え性になる、基礎代謝の低下により太りやすくなるなどがあります。脚を組むなどで骨盤が左右に傾くと、背骨・頭蓋骨・あごも傾き、噛む力・噛み合わせが悪くなる場合があります。

※姿勢と体の不調との関りは複雑なので、ご参考までに。

日ごろ感じている体の不調は、もしかしたら悪い姿勢が原因なのかもしれません。姿勢を良くするために必要な筋肉を意識して立ってみましょう。

良い姿勢と悪い姿勢

良い姿勢は、耳たぶ・肩・腰・膝・くるぶしが一直線上にくる姿勢です(イラスト左)。悪い姿勢は、頭が前に出て、膝・腰が曲がった猫背姿勢です(イラスト右)。

※書籍「見直そう!歩き方」より抜粋。

良い姿勢をつくる3つのポイント

良い姿勢を意識しないとできない、いつもの姿勢より疲れるという人ほど効果があります。はじめは数分からでも大丈夫です。姿勢を良くするチャンスは、1日の中でたくさんあります。日常で使っていなかった筋肉を呼び起こし、健康な体をつくりましょう。

STEP1 背すじを伸ばしてあごを引く

肩を上げて少し後ろに引き、そのまま肩を下げます。あごは、上げすぎず下げすぎず、握り拳が一つはいるくらいです。頭が上に引っ張られるイメージで。

STEP2 おなか・おしりに力を入れる

背中や腰が反りすぎないように、下腹とおしりに力を入れます。

STEP3 膝・太もも内側を引き締める

両足のかかとをつけ、両膝の隙間ができないように、太もも前に力を入れます。膝が痛い方は無理をしないでください。

【筋肉の働きからみた詳しい解説】

特に意識してほしい、姿勢を良くするポイントを、衰えやすい筋肉から詳しく解説します。

STEP1 背すじを伸ばしてあごを引く

頭が前に出て背中が曲がってきたら、首の後ろの「僧帽筋」と首から背中にかけての「脊柱起立筋」がゆるんでいます。前かがみの状態を長く続くと、首や背中の筋肉に負荷がかかり、肩がこったり痛くなったります。背中を曲げている方が楽ですが、「僧帽筋」と「脊柱起立筋」を意識して、頭を引き上げ、背すじを伸ばすこと心がけてください。

STEP2 おなか・おしりに力を入れる

腰がそっている人は、みぞおちからおへそ下あたりの「腹直筋」を意識して収縮させることが大切です。この筋肉がゆるんでいると、おなかが前につき出た状態になり、腰痛の原因にもなります。また、おしりが出ないように、骨盤を支える「大殿筋」も一緒に引き締めましょう。これらの筋力が弱くなると骨盤が前に傾き、その影響によって腰の辺りで反ってしまいます。

STEP3 膝・太もも内側を引き締める

両足のかかとをつけ、足先を少し外向きにして立ってみてください。膝の間にすき間(O脚)ができたら、太もも前の「大腿四頭筋」が衰えてきています。加齢とともに非常に衰えやすいので、膝が曲がってきたら、痛みのでない範囲で、膝を伸ばしてみましょう。

【良い姿勢で積極的に働く筋肉】

  • あごを軽く引く (僧帽筋上部)
  • 胸を張る (僧帽筋中部)
  • おなかを引締める (腹筋)
  • おしりを引締める (殿筋)
  • 背すじを伸ばす (背筋上部・外腹斜筋)
  • 肩を下げる (広背筋)
  •  膝を引締める (大腿四頭筋・内転筋)
※書籍「見直そう!歩き方」抜粋

おすすめ本

書籍「見直そう!歩き方 STOP!運動不足・座りすぎ・転倒」

この記事は、書籍「見直そう!歩き方」より抜粋し、作成しています。
さらに、詳しく知りたい方におすすめ!正しい姿勢のつくり方、イスを使ったストレッチ・筋力アップ体操、立つ・歩く基本運動を、イラスト・図表でわかりやすく解説しています。職場や地域の健康づくりに、ぜひお役立てください。

ARuku編集部

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